ITパスポートに合格しても履歴書に書かない方がいいの?恥ずかしい資格?

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    私は50代で派遣で働いていますが、一般事務を希望しても仕事が決まることはありません。IT知識と簿記知識で、この年でもオフィス系の仕事がなんとかあります。

    20代の頃は転職難民でしたが、簡単なMOS試験からはじめ、その後IT系の仕事に転職しました。さらにIT系の資格と簿記資格を取得したことで、その後の転職でも役立ちました。

    ITパスポートは、簡単に合格できるとも言われていることもあり、履歴書に書くのは恥ずかしいよね?と言う人も存在します。

    こんな方に向けた内容です
    • ITパスポートって履歴書に書くのは恥ずかしい?
    • IT初心者でもITパスポートは合格できるか不安
    • ITパスポート試験って難易度どれくらい?
    • 他の資格と比べるとどのくらいのレベルの試験なの?
    • 派遣で働いていて、事務職にエントリーしても通らなくなってきた
    • 試験は難しいのか
    • 効率の良い学習方法はあるのか

    ITパスポート試験は、初歩的な知識からスタートし、ITの基礎を学ぶことができる絶好の機会です。ITの基礎知識を証明できる「国家資格」ITパスポートについて、試験の難易度や勉強方法について解説します。

    この記事は職業訓練でWebマーケティングを学んだ時に、転職活動用として作成した記事です。

    目次

    ITパスポートはITの基礎知識が身につく国家資格

    初心者にとっても比較的取り組みやすいとされてる「ITパスポート」について、どのような試験なのか解説します。

    IT初心者の入門国家資格

    ITパスポートは、IT業界の初心者や未経験者向けの入門国家資格です。この資格は、ITの基礎知識を学ぶための試験であり、ITの世界に興味を持っている方やキャリアを始めたい方にとって理想的なスタート地点となります。

    • ITの基礎知識
    • 他の高度なIT資格に進む前のステップアップ資格
    • 初心者でも取り組みやすい内容
    • IT業界への第一歩

    ITの基礎知識

    ITパスポートの試験は3つの分野から出題されます。

    • ストラテジ系(経営全般)
    • マネジメント系(IT管理)
    • テクノロジ系(IT技術)

    ITに関連するさまざまなトピックについて問われます。これによって、ITの基礎的な知識や用語、技術について理解を深めることができます。

    他の高度なIT資格に進む前のステップアップ資格

    ITパスポートは、他の高度なIT資格に進む前に、基礎を固めるためのステップとして活用されます。この資格を取得することで、自信を持ってITの世界に進むことができますし、さまざまな職場や業界で求められるITスキルを証明することもできます。

    初心者でも取り組みやすい内容

    ITパスポートの取得は、初心者でも取り組みやすいものです。適切な学習方法や教材を活用し、じっくりと基礎知識を学ぶことで合格に近づくことができます。また、試験の合格率も比較的高いため、頑張れば合格することができるでしょう。

    IT業界への第一歩

    ITパスポートは、IT業界への第一歩として、基礎知識の習得とキャリアのスタートをサポートしてくれる国家資格です。初心者の方にとって、自信をつけるための有力なツールとなるでしょう。

    【参考】情報処理技術者試験区分一覧

    平成29年(2017年)春期からの試験区分一覧です。

    試験名(略称)対象実施時期
    ITパスポート(IP)すべての社会人随時
    情報セキュリティマネジメント(SG)ITの安全な利用を推進する者随時
    基本情報技術者(FE)情報処理技術者随時
    応用情報技術者(AP)情報処理技術者春期・秋期
    ITストラテジスト(ST)情報処理技術者春期
    システムアーキテクト試験(SA)情報処理技術者春期
    プロジェクトマネージャ(PM)情報処理技術者秋期
    ネットワークスペシャリスト(NW)情報処理技術者春期
    データベーススペシャリスト(DB)情報処理技術者秋期
    エンベデッドシステムスペシャリスト(ES)情報処理技術者秋期
    ITサービスマネージャ(SM)情報処理技術者春期
    システム監査技術者(AU)情報処理技術者秋期
    情報処理安全確保支援士(SC)情報処理技術者春期・秋期
    情報処理安全確保支援士サイバーセキュリティを推進する人材春期・秋期・SC合格後申請
    試験制度一覧
    区分
    • 共通的知識:ITパスポート
    • 基本的知識・技能:情報セキュリティマネジメント、基本情報技術者
    • 応用的知識・技能:応用情報技術者
    • 高度な知識・技能:他すべて

    情報処理技術者試験は、経済産業省によって行われる国家試験であり、情報処理の促進に関する法律に基づいています。主催・実施は経済産業省の所管の「独立行政法人情報処理推進機構(IPA)」です。

    他の資格と比べたら難しいの?

    ITパスポートの難易度を他の検定と直接比較することは難しいです。一つの理由は、ITパスポートの難易度や合格率は、その試験を受ける個々の人の能力や経験によって大きく左右されるからです。

    ただし、合格率を通じて比較する方法もあります。以下に、ITパスポートの合格率と他の一部の検定の合格率の比較を示します(2023年5月1日時点のデータ)

    資格名合格率
    ITパスポート51.6%
    日商PC検定1級36.4%
    日商PC検定2級67.6%
    J検1級45.0%
    J検2級55.4%
    合格率

    本記事後半で、私が実際の体験談を通じて、ITパスポートと他の試験との難易度の違いについて具体的な比較をお伝えします。

    他の検定と比較する際には、以下の点に留意してください。

    1. 難易度や合格率は時期や地域によって変動する可能性があるため、正確な比較は難しいです。
    2. 検定の内容や試験の形式も異なるため、単純な合格率の比較だけでは全体の難易度を正確に測ることはできません。
    3. 検定の目的や対象も異なるため、比較する際には自身の目標や興味に合わせた検定を選ぶことが重要です。

    試験概要

    試験内容はITの基礎知識を問うものであり、実務経験や専門知識を必要としません。

    試験時間・出題形式等
    • 試験時間:120分
    • 出題形式:多肢選択式(四肢択一)
    • 出題数:100問(小問形式)
    • 各科目で問う内容:知識を問う

    試験はCBTの試験会場で受け、試験終了後に結果がわかります。

    合格基準

    総合評価点:600点/1,000点満点

    次の3つの分野から出題されます。

    • ストラテジ系
    • マネジメント系
    • テクノロジ系
    ストラテジ系
    • 企業と法務:企業活動、法務
    • 経営戦略:経営戦略マネジメント、技術戦略マネジメント、ビジネスインダストリ
    • システム戦略:システム戦略、システム企画
    マネジメント系
    • 開発技術:システム開発技術、ソフトウェア開発管理技術
    • プロジェクトマネジメント:プロジェクトマネジメント
    • サービスマネジメント:サービスマネジメント、システム監査
    テクノロジ系
    • 基礎理論:基礎理論、アルゴリズムとプログラミング
    • コンピューターシステム:コンピュータ構成要素、システム構成要素、ソフトウェア、ハードウェア
    • 技術要素:情報デザイン、情報メディア、データベース、ネットワーク、セキュリティ

    ITパスポートを取得するメリットとデメリット

    ITパスポートの受験のメリットとデメリットについて解説します。

    メリットデメリット
    ITの基礎知識の習得
    資格証明
    就職や昇進の可能性
    自己啓発の機会
    限定的なスキル獲得
    労力と費用

    ITパスポートのメリットとデメリット

    メリット

    基礎知識の習得

    ITパスポートの取得により、ITの基礎知識を体系的に学ぶ機会が得られます。これにより、ITに関する広範なトピックについて理解を深めることができます。

    資格証明

    ITパスポートの取得は、ITの基礎知識を有していることを証明するものです。資格証明書を持つことで、就職や転職の際に自身のスキルをアピールすることができます。

    就職や昇進の可能性

    ITパスポートの取得は、一部の企業や組織において求められることがあります。資格を持っていることで、就職や昇進の選考で有利になる場合があります。

    自己啓発の機会

    ITパスポートの取得は、自己啓発の一環としても取り組むことができます。ITの基礎知識を身につけることで、日常生活や仕事においてITをより効果的に活用することができるようになります。

    デメリット

    限定的なスキル獲得

    ITパスポートは基礎知識を学ぶための資格であり、高度な専門知識やスキルを習得するためのものではありません。より高度なITスキルを必要とする職業や業務に取り組む場合には、他の試験や資格取得が必要となる場合があります。

    ただし、IT初心者として、「未経験歓迎」のような求人にはじめてITの仕事に応募する場合は、アピールポイントになるでっしょう。

    労力と時間

    初学者の場合は少し時間がかかる可能性があります。

    学習ツールはたくさんの選択肢があり、費用は安くすみます。

    ITパスポートの難易度・過去の合格率

    ITパスポートの試験内容や難易度について解説します。

    過去10年の受験者数・合格者数・合格率

    過去10年のデータから、受験者数が年々増えていることがわかります。10年前に比べると令和5年度(2022年)は3.7倍です。

    過去10年の合格率の平均は51.3%です。

    西暦受験者数合格者数合格率
    201471,464 34,215 47.9 
    201573,185 34,696 47.4 
    201677,765 37,570 48.3 
    201784,235 42,432 50.4 
    201895,187 49,221 51.7 
    2019103,812 56,323 54.3 
    2020131,788 77,512 58.8 
    2021211,145 111,241 52.7 
    2022231,526 119,495 51.6 
    2023265,040 133,292 50.3 

    ITパスポート試験の合格率は増加傾向にあり、近年の試験合格率は比較的高い水準で維持されているということです。ただし、年度間や特定の年度においては合格率に変動があることもわかります。

    グラフのもとデータ:ITパスポート試験の公式サイトより、[ITパスポート試験Webサイトのトップページ]> [公開情報] > [統計情報]

    職種が非ITの合格率は高い

    令和5年度の社会人の合格率は52.1%です。

    職種を「IT系」と「非I系」に分けた場合の合格率です。

    業種合格率
    IT系50.7%
    非IT系53.6%
    業務別の合格率

    「IT系」と「非I系」の分類は次の通りです。

    IT系
    • システム化戦略・企画・計画
    • プロジェクト管理
    • システム設計
    • プログラム開発
    • ネットワーク技術支援
    • データベース技術支援
    • エンベデッドシステム開発
    • 情報セキュリティ技術支援・管理・運用
    • ITサービスマネジメント(システム管理・運用)
    • システム監査
    非IT系
    • 研究・開発
    • 調査・企画
    • 総務・人事
    • 営業・販売(IT関連)
    • 営業・販売(非IT関連)
    • 製造
    • 教育・研修
    • その他・無記入

    ITパスポートの公式サイトで公開されているデータ「業務別 一覧表」より

    ITパスポートの合格体験記

    私は2012年にITパスポート試験を受験しました。

    IT系の仕事の経験があるということで、IT初心者の方にとっては参考になるかどうか難しいです。ただし、それ以前に取得した「初級システムアドミニストレータ」(2009年に廃止され、後にITパスポート)の体験談を交えて紹介します。

    初級システムアドミニストレータ

    勉強時間は150時間くらいで、1回の受験で合格しました。

    勢いで試験申し込み

    受験の1年前にMOS資格(旧:MOUS)を取得している状況でした。当時、50名弱の部署内でサーバー構築、データベース構築、ネットワーク構築、PC修理・設定等の仕事をしていました。

    仕事でITに関する知識がもっとあればいいな、と思って、無計画に試験に申し込んでしまいました。

    スクロールできます
    ITパスポート初級システムアドミニストレータ
    試験実施随時春期・夏期
    試験時間120分300分(午前150分、午後150分)
    ITパスポートとの違い

    初級システムアドミニストレータはストラテジ系の出題は少なく、ITパスポートの方がやや一般ユーザ向け。

    当時のことをよく覚えていて、試験の申し込み日は1月26日でした。一度申し込んだからには、必ず勉強しなければと考え、その日から約3か月間、朝の出勤前、昼休み、帰宅後、休日も毎日1~2時間ずつ勉強に取り組みました。

    学習方法

    テキスト1冊と過去問題集1冊、インターネットの過去問サイト利用。

    つまづいた分野
    • 基数変換
    • 稼働率の計算

    基数変換はとても簡単な方法を教わり克服。

    受験後の感触は、微妙でしたが、合格することができました。

    参考

    基数変換を簡単に行うためには、次の数字を覚えると便利です。

    1, 2, 4, 8, 16, 32, 64, 128

    これらの数字を使って、異なる進数(例: 2進数、8進数、16進数)に数を変換することができます。これらの数字は、特に2進数や16進数でよく使われる基準となります。覚えておくと、基数変換がスムーズに行えるようになります。

    ITパスポート

    ITパスポートを受ける際には、以前に初級システムアドミニストレータの資格を取得した経験があり、さらに通信制度の大学(情報系)を卒業したばかりだったため、比較的学習が容易であると感じました。

    実際には過去問題集だけを使用して1週間の学習で受験しましたが、合格には600点以上が必要で(1,000点満点)、ギリギリの得点で合格でした。

    合格は試験後にわかり、後日合格証書が郵送されてきました。

    ITパスポートを受験した理由

    受験の理由は、転職した会社の所属部署(情報システム部門)で、合格必須だったためです。再度勉強してみると、以前に抜けていた知識もあることに気づき、勉強して良かったと感じました。

    その当時、私が働いていた部署には他の部署から異動してきたIT初心者の方もいました。彼は2か月程度の学習でテキストや問題集を使って合格することができました。彼の例からも、短期間での学習でも合格することが可能であることがわかります。

    IT初心者向けの学習方法比較

    IT初心者向けの学習方法について、いくつかの比較ポイントをご紹介します。

    ITパスポートの取得にかかる勉強時間は、個人の学習スピードや前提知識によって異なりますが通常、数週間から数か月程度の学習期間が必要です。

    しかし、学習計画を立てて効果的に取り組むことで、短期間での合格も可能です。

    学習方法

    以下は一般的な学習方法の比較ですが、個人の学習スタイルや目標によって最適な方法は異なる場合もありますので、自分に合った方法を選択することが重要です。

    • 独学
    • オンラインスクール
    • 通学型のスクール

    おすすめはオンライン学習

    ITパスポートのオンライン講座には、手頃な価格で受講できる多くのコースがあります。

    もしテキストだけの学習で挫折しそうになった場合は、この学習方法を選択することもおすすめです。また、最初からオンライン学習を選ぶのも良いでしょう。

    月額定額で受講し放題のWEBサービスも存在します。多くの講座では、スマートフォンで学習することができるコースがたくさんあります。

    私自身も他の資格で、テキスト学習だけでは理解できずに困っていましたが、オンライン学習を利用して一気に理解し、合格することができました。

    まとめ

    情報処理試験の中でも一番簡単なこともあり、履歴書に書くのは恥ずかしいという意見もあります。私は履歴書に書いていますし、派遣会社の登録では、資格欄に入力しています。


    ITパスポートは、ITの基礎知識を身につけるための国家資格であり、特にIT初心者にとっては入門的な資格です。

    メリットとしては、IT知識の習得や就職活動でのアピールポイントとなりますが、デメリットとしては、他のIT初心者向けの資格に比べると試験の難易度がやや高いことがあります。しかし合格率は50%なので、出題範囲の内容を勉強し理解すれば、合格しやすいです。

    試験は随時実施されているため、1回で合格できなくてもすぐに再チャレンジすることができます。このことを意識すると、学習の際にリラックスして取り組むことができます。つまり、合格までの道のりが短く感じられ、学習においてプレッシャーを感じずに取り組むことができるでしょう。

    最後に、学習方法はオンライン学習をおすすめします。オンライン学習は柔軟性があり、自分のペースで学習できる利点があります。

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